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炊飯器を選ぶとき、値札には出てこないのに、買ったあと毎年払い続けるのが電気代です。資源エネルギー庁の省エネ型製品情報サイトには、最大炊飯容量1.0L(5.5合)の炊飯器として787機種(13社)が登録されています(2026年8月11日取得)。その年間電気代は1,690円から2,720円まで開いていて、同じ5.5合どうしでも年1,000円以上の差がついていました。
この記事では、その787機種のうち年間電気代がもっとも少ないHaier JJ-M56A(1,690円)と、同じ金額の機種がいちばん多く並んでいた2,520円のタイガー魔法瓶 JPV-M100KGを、同じ5.5合という土俵の中だけで比べます。5年使ったときの合計がいくら違うのか、そして「電気代が少ない機種は、本体がいくら高くても得なのか」を、公表されている数字で確かめます。
先に結論
5.5合の炊飯器787機種で、年間電気代がもっとも少ないのはHaier JJ-M56Aの1,690円、機種数がいちばん多く並んだ金額は2,520円でした。この2機種の差は年830円、5年で4,150円です。裏を返すと、本体価格の差が4,150円を超えると、5年では電気代で取り戻せません。
この記事の調べ方
この記事は、資源エネルギー庁の省エネ型製品情報サイトが公表している年間電気代を集計して比較したものです。編集部は製品を実際に使用しての評価は行っていません。計算の手順とデータの取得方法は計算方法にまとめています。
この記事では販売価格の金額を載せていません。価格は各商品の販売ページで確認してください。電気代の差と、機種数の比較だけで組み立てています。
1.0L(5.5合)は787機種ある
まず、5.5合の炊飯器全体で電気代がどのくらい散らばっているかを見ます。787機種の年間電気代を100円きざみで数え直すと、2,300円台の167機種を頂点に、2,000円台から2,400円台のあいだにほとんどが集まっていました。中央値は2,250円です。
もっとも少ないのが1,690円、もっとも多いのが2,720円で、幅は年1,030円。5年に直すと5,150円の開きになります。ただし1,690円は787機種の中で1機種だけで、2,000円を下回る機種は57機種(7.2%)しかありません。大半の機種は2,000円台に入っており、そこから抜け出している機種はごく一部ということになります。
出典:「省エネ型製品情報サイト」(経済産業省資源エネルギー庁)(https://seihinjyoho.go.jp/ 2026年8月11日利用)を加工して作成
図の左端に立っているのがHaier JJ-M56A、右寄りに立っているのがタイガー魔法瓶 JPV-M100KGです。2,520円は、山のいちばん高いところより少し右にあります。この金額より安い機種が726機種(92.2%)あるので、2,520円は「5.5合の中では電気代が多い側」の位置にあたります。
同じ1.0L(5.5合)で、5年の差を見る
そろえた条件
どちらも1.0L(5.5合)です。大きさや能力が違うものは電気代も違って当たり前なので、この記事では同じ条件のものどうしだけを比べています。
この記事の前提
この記事では、炊飯器を5年使う前提で合計を計算しています。5年は、当サイトがこのカテゴリに共通で使っている期間で、政府や業界団体が定めた数値ではありません。使用年数が違えば結論も変わるため、10年使う場合の金額も表に併記しています。
年間電気代は、資源エネルギー庁の省エネ型製品情報サイトに掲載されている金額をそのまま使っています。当サイトが独自に単価を掛けて計算したものではありません。政府データに金額が無い条件(使い方を変えた場合など)を試算するときだけ、1kWhあたり31円で計算しています。
| Haier JJ-M56A | タイガー魔法瓶 JPV-M100KG | |
|---|---|---|
| 年間の電気代 | 1,690円 少ない | 2,520円 |
| 5年の合計 | 8,450円 少ない | 12,600円 |
| 10年の合計(参考) | 16,900円 | 25,200円 |
| 差 | Haier JJ-M56A の方が5年で4,150円 少ない(10年なら8,300円) | |
出典:「省エネ型製品情報サイト」(経済産業省資源エネルギー庁)(https://seihinjyoho.go.jp/ 2026年8月11日利用)を加工して作成。5年・10年の合計は、掲載されている年間電気代に年数を掛けて当サイトが計算したものです。
ハイアール JJ-M56A(5.5合 マイコン炊飯器)の価格を確認する
5年でつく電気代の差
4,150円
Haier JJ-M56A のほうが安くなる計算です(年間電気代 1,690円と2,520円の差 × 5年)。
5年の合計に占める、この差の割合
5年の合計 12,600円 のうち 4,150円=約33%。
5年で4,150円という金額をどう見るかは人によりますが、電気代の合計そのものが1万円前後の家電なので、割合としては3割を占めます。金額の大きさより、割合の方が実感に近いかもしれません。
差はどこでついているのか
省エネ型製品情報サイトには、年間電気代のほかに、使い方ごとの消費電力量も機種ごとに載っています。この2機種の掲載値を並べると次のようになります。
| 使い方 | Haier JJ-M56A | タイガー魔法瓶 JPV-M100KG |
|---|---|---|
| ごはんを炊く(1回) | 128.5 Wh | 187 Wh |
| 保温する(1時間) | 11.5 Wh | 17.5 Wh |
| タイマー予約中(1時間) | 0.32 Wh | 0.79 Wh |
| 待機中(1時間) | 0.27 Wh | 0.68 Wh |
出典:「省エネ型製品情報サイト」(経済産業省資源エネルギー庁)(https://seihinjyoho.go.jp/ 2026年8月11日利用)
炊く・保温する・待つ、のどの場面でもHaier JJ-M56Aの方が少ない数値が公表されています。いちばん差が大きいのは炊飯で、1回あたり58.5Whの開きがありました。保温は1時間あたり6.0Whの差で、8時間続ければ48Whぶんになります。
ここは誤解されやすい点です
年間電気代が、1年に何回炊いて何時間保温する前提で計算された金額なのかは、掲載データからは分かりません。そのため、上の表の数値を足しても年間電気代とは一致しません。この表は「どの場面で差がついているか」を見るためのもので、年間電気代の内訳ではありません。
省エネ基準達成率は、そのまま比べられない
同じデータには省エネ基準達成率も載っていて、Haier JJ-M56Aが131%、タイガー魔法瓶 JPV-M100KGが102%です。ただしこの2機種は省エネ法の区分が違います(FとB)。達成率は区分ごとに決められた基準値に対する割合なので、区分が違う機種どうしで達成率の高さを比べることはできません。
同じ土俵にそろえた状態で直接比べられるのは、実際の金額である年間電気代の方です。この記事で達成率ではなく年間電気代を軸にしているのは、そのためです。
本体が高くても、何年で追いつくか
電気代が少ない機種の本体価格が高い場合、何年使えば差を取り戻せるのでしょうか。本体価格の差を仮に10,000円として計算します。
前提:本体価格の差を10,000円と仮定した場合の計算です。実際の価格差ではなく、当サイトが置いた仮の数字です。比較期間は5年で計算しています。
棒は5年目まで0より上に残ったままです。つまり、この条件では5年たっても逆転しません。縮むのは年830円ずつなので、10,000円の差が消えるには12年かかる計算になります。5.5合の炊飯器を12年使う想定は現実的ではないので、この場合は本体が安い方を選んだ方が、支払いの合計は少なくなります。
10,000円 ÷ 年830円 = 約12.0年 / 830円 × 5年 = 4,150円
逆に言えば、本体価格の差が4,150円までなら5年で取り戻せます。差がいくらのときに何年かかるかを並べると次のとおりです。
| 本体価格の差 | 電気代で追いつくまで | 5年で取り戻せるか |
|---|---|---|
| 3,000円 | 3.6年 | 取り戻せる |
| 4,150円 | 5.0年 | ちょうど5年 |
| 5,000円 | 6.0年 | 取り戻せない |
| 10,000円 | 12.0年 | 取り戻せない |
店頭で値札を見るときは、その差が4,150円以内に収まっているかを確かめてください。これが、この記事でいちばん使える数字です。
ハイアール JJ-M56A(5.5合 マイコン炊飯器)を扱っているお店
価格や在庫は各サイトでご確認ください。当サイトは価格を掲載していません。
ここで見ているのは1.0L(5.5合)の2機種ですが、ほかの容量でも同じ計算ができます。買い替えのときに値札の差をどこまで許せるかを容量別に知りたい場合は、容量ごとに電気代の幅を集計して買い替えの線を出した記事を見てください。
条件で変わる:あなたの場合はどちらか
ここまでは、公表されている年間電気代をそのまま使って比べました。ただしこの金額がどんな使い方を前提にしているかは公表されていません。そこでここからは、掲載されている消費電力量から、使い方ごとの金額を当サイトで計算します。電気代は1kWhあたり31円で計算しています。
ここは誤解されやすい点です
これ以降の金額は、当サイトが「1日に何回炊いて何時間保温するか」の前提を置いて計算したものです。政府が公表している年間電気代とは前提が違うため、金額は一致しません。ご自身の使い方に近い行を見てください。
毎日炊く人と、週3回の人
保温を使わず、炊いたらすぐ食べきる場合の1年ぶんです。
| 炊く回数 | Haier JJ-M56A | タイガー魔法瓶 JPV-M100KG | 差(5年) |
|---|---|---|---|
| 毎日1回(年365回) | 年 1,454円 | 年 2,116円 | 3,310円 |
| 週3回(年156回) | 年 621円 | 年 904円 | 1,415円 |
炊く回数が半分以下になれば、差も半分以下になります。週3回しか炊かない人にとっては、5年で1,415円の違いにとどまります。この金額であれば、本体価格や使いやすさで選んだ方が納得しやすいはずです。
保温を使う人・使わない人
毎日1回炊いたうえで、保温する時間を変えた場合です。
| 1日の保温時間 | 2機種の差(年) | 2機種の差(5年) |
|---|---|---|
| 保温しない | 662円 | 3,310円 |
| 2時間 | 798円 | 3,989円 |
| 8時間 | 1,205円 | 6,025円 |
| 12時間 | 1,477円 | 7,383円 |
保温を長く使うほど、2機種の差は開きます。1日8時間保温するなら5年で6,025円で、本体価格が6,000円ほど高くても取り戻せる計算になります。反対に保温をまったく使わないなら、5年で3,310円です。
電気の契約プランが違う場合
毎日1回炊いて8時間保温した場合の年間消費電力量は、Haier JJ-M56Aが80.5kWh、タイガー魔法瓶 JPV-M100KGが119.4kWhで、差は38.9kWhです。ここに、ご自宅の単価を掛ければ自分の条件での差が出せます。
| 1kWhあたりの単価 | 2機種の差(年) | 2機種の差(5年) |
|---|---|---|
| 25円 | 972円 | 4,859円 |
| 31円(当サイトの目安) | 1,205円 | 6,025円 |
| 40円 | 1,555円 | 7,774円 |
単価が高い契約ほど、電気代の少ない機種を選ぶ意味が大きくなります。25円と40円では、5年の差が3,000円近く変わりました。
10年使う場合
公表されている年間電気代で計算すると、10年の合計はHaier JJ-M56Aが16,900円、タイガー魔法瓶 JPV-M100KGが25,200円で、差は8,300円になります。5年で買い替えるか10年使うかで、電気代で取り戻せる本体価格の差はちょうど2倍違います。
どちらが向いているか
毎日炊いて、長く保温する人
電気代の少ないHaier JJ-M56Aが向いています。1日8時間保温するなら差は5年で6,025円になるため、本体価格が6,000円ほど高くても取り戻せます(当サイト試算・31円/kWh)。
週に数回しか炊かず、5年で買い替える人
差は5年で1,415円まで縮みます(保温なしの場合)。この条件では電気代より本体価格の方が効くので、タイガー魔法瓶 JPV-M100KGを含め、使いやすさで選んで差し支えありません。
10年使うつもりの人
公表値の差は10年で8,300円です。本体価格の差が8,300円以内なら、電気代の少ない方が最終的に安くなります。
ただし、Haier JJ-M56Aにも不利な点があります。この土俵の787機種のうち、Haierの掲載は3機種だけです。タイガー魔法瓶の231機種、パナソニックの175機種と比べると、選べる型の幅はかなり狭くなります。内釜の素材や炊き分けの種類といった電気代以外の条件で選びたい場合は、選択肢の数そのものが効いてきます。
買うならどこか
ここまで比べてきたのは年間電気代で、本体価格は含んでいません。電気代の差で取り戻せるかどうかは、購入時点の値札の開きと合わせてご判断ください。
ハイアール JJ-M56A(5.5合 マイコン炊飯器)を扱っているお店
価格や在庫は各サイトでご確認ください。当サイトは価格を掲載していません。
タイガー JPV-M100KG(5.5合 圧力IH炊飯器)を扱っているお店
価格や在庫は各サイトでご確認ください。当サイトは価格を掲載していません。
よくある質問
5.5合の炊飯器の電気代は、1年でいくらくらいですか
省エネ型製品情報サイトに登録されている787機種では、1,690円から2,720円のあいだで、中央値は2,250円でした(2026年8月11日取得)。2,000円を下回るのは57機種(7.2%)だけなので、年2,000円台と考えておくとおおむね当たります。
1,690円や2,520円という金額は、どうやって出したものですか
当サイトが単価を掛けて出した数字ではありません。資源エネルギー庁が機種ごとに公表している金額を、そのまま引いています。当サイトが手を加えているのは、その金額に年数を掛けた5年・10年の合計と、787機種を数え直した分布、そして消費電力量から計算した使い方ごとの試算の3か所だけです。
なぜ5年で比べているのですか
当サイトが炊飯器・電子レンジ・テレビなどに共通で使っている期間が5年だからです。政府や業界団体が定めた数値ではありません。使用年数が違えば結論も変わるため、10年で使う場合の金額も本文に併記しています。
本体価格はこの記事に書いていないのですか
書いていません。この記事が扱っているのは年間電気代の差までで、販売価格の金額は載せていないためです。金額は各商品の販売ページでご確認ください。そのかわり、本体価格の差がいくらなら何年で追いつくかを、自分で計算できる形にしています。
省エネ基準達成率が高い機種を選べば、電気代は少なくなりますか
傾向としては言えます。787機種を達成率で分けると、100〜110%未満の573機種は年間電気代の中央値が2,330円、110〜120%未満の175機種は2,080円、120%以上の39機種は1,940円でした。ただし達成率は省エネ法の区分ごとに基準値が違うため、区分の違う機種どうしで達成率の数字だけを比べることはできません。
保温を使わなければ、機種の差は小さくなりますか
小さくなります。毎日1回炊いて保温しない場合、2機種の差は年662円・5年で3,310円です。1日8時間保温する場合の年1,205円・5年6,025円と比べると、およそ半分になります(当サイト試算・31円/kWh)。
コンセントを挿したままの待機電力はどのくらいですか
掲載されている待機時の消費電力量は、Haier JJ-M56Aが1時間あたり0.27Wh、タイガー魔法瓶 JPV-M100KGが0.68Whです。24時間つなぎっぱなしにした場合、当サイトの目安単価で年73円と年185円になります。炊飯や保温と比べれば小さな金額です。
なぜ3合や1升の炊飯器と比べないのですか
大きさが違う炊飯器を並べて「差が大きい」と書いても、大きい方が電気代が多いという当たり前のことを言っているだけになるからです。このサイトでは、最大炊飯容量が同じ機種どうしでのみ比べています。この記事に3合や1升の数字が出てこないのはそのためです。
この2機種以外を選ぶときは、何を見ればいいですか
同じ5.5合の中で、年間電気代が中央値の2,250円より少ないかどうかを見るのがいちばん簡単です。カタログや製品ページには「年間消費電力量」「消費電力量(保温時)」として、この記事で使っている数値がそのまま載っています。
電気代の少ない機種は、ごはんのおいしさも同じですか
分かりません。当サイトは製品を実際に使用しての評価を行っていないため、味や食感については比べていません。この記事で比べているのは、公表されている電気の量と金額だけです。
まとめ
5.5合の炊飯器787機種の年間電気代は1,690円から2,720円まで開いていて、中央値は2,250円でした。もっとも少ないHaier JJ-M56Aと、機種数がいちばん多く並んだ2,520円のタイガー魔法瓶 JPV-M100KGの差は、年830円・5年で4,150円です。
この4,150円が、この記事でいちばん使える数字です。本体価格の差が4,150円を超えているなら、5年では電気代で取り戻せません。反対に、毎日長く保温する使い方なら差は5年で6,000円ほどまで広がり、取り戻せる金額も上がります。どちらが良いかではなく、何回炊いて、何時間保温するかで答えが変わります。値札の差と、この記事の金額を並べて比べてみてください。
この記事の計算の手順は計算方法に、使っているデータ源の一覧はデータの出典一覧にまとめています。
炊飯器と同じように、台所で毎日使うものにも「買ったあとにかかるお金」の差があります。キッチンで使うものの、買ったあとにかかるお金を比べた記事もまとめています。
出典・データ取得日
- 年間電気代・消費電力量・省エネ基準達成率・省エネ法区分(掲載値をそのまま使用):「省エネ型製品情報サイト」(経済産業省資源エネルギー庁)(https://seihinjyoho.go.jp/ 2026年8月11日利用)、PDL1.0
- 787機種の分布の集計、5年・10年の合計、損益分岐年、使い方ごとの試算:「省エネ型製品情報サイト」(経済産業省資源エネルギー庁)(https://seihinjyoho.go.jp/ 2026年8月11日利用)を加工して作成
- 電力量あたりの目安単価 31円/kWh:公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 目安単価(2022年7月22日改定)/当サイトの前提として使用・2026年8月8日設定
- 比較期間5年:当サイトがこのカテゴリに共通で使っている期間(政府・業界団体が定めた数値ではありません)
- 本体価格の差10,000円:当サイトが図と計算のために置いた仮定値(実際の価格ではありません)

