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炊飯器の保温の電気代は1ヶ月126円。炊く電気代の8割だった

5.5合の炊飯器787機種の保温にかかる電気代。1日8時間で年1,512円(中央値)

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炊飯器の電気代のうち、見落とされやすいのが保温です。1ヶ月にするといくらなのか、機種によってどれだけ違うのかを、資源エネルギー庁の省エネ型製品情報サイトに登録されている最大炊飯容量1.0L(5.5合)の787機種(13社)のデータで計算しました(2026年8月11日取得)。

先に結論:5.5合の炊飯器を1日8時間保温したときの電気代は、1ヶ月で約126円、1年で1,512円(787機種の中央値)。これはごはんを炊く電気代そのもの(年1,832円)の8割にあたります。機種による差は年1,217円ありました。

この記事の調べ方

この記事は、資源エネルギー庁の省エネ型製品情報サイトが公表している年間電気代を集計して比較したものです。編集部は製品を実際に使用しての評価は行っていません。計算の手順とデータの取得方法は計算方法にまとめています。

この記事では販売価格の金額を載せていません。価格は各商品の販売ページで確認してください。電気代の差と、機種数の比較だけで組み立てています。

目次

炊飯器の保温は、電気代がいくらかかるか

まず、炊飯と保温のどちらが電気を使っているのかを整理します。787機種の中央値で比べると、次のようになります。

使い方 1回・1時間あたりの電力量 1年の電気代(31円/kWhで計算)
ごはんを炊く(1日1回) 161.9 Wh/回 年 1,832円
保温する(1日8時間) 16.7 Wh/時 年 1,512円

出典:「省エネ型製品情報サイト」(経済産業省資源エネルギー庁)(https://seihinjyoho.go.jp/ 2026年8月11日利用)を加工して作成

炊く方が年1,832円、保温が年1,512円です。保温は炊飯の8割ほどの電気を使っています。「保温は少しだけ電気を使う」という感覚とは、実際の数字がかなり違います。

ここでの保温の金額は、1日8時間保温した場合の計算です。保温しない日があれば、そのぶん下がります。使い方によって変わる数字なので、ご自身の使い方に置きかえて読んでください。

炊飯器の保温の電気代は、1ヶ月・1日・1時間でいくらか

年間の金額は実感しにくいので、短い単位に直します。中央値の機種(16.7 Wh/時)を1日8時間保温した場合です。

期間 保温の電気代
1時間あたり 0.52円
1日(8時間) 4.1円
1ヶ月 約126円
1年 1,512円
5年 7,558円

出典:「省エネ型製品情報サイト」(経済産業省資源エネルギー庁)(https://seihinjyoho.go.jp/ 2026年8月11日利用)を加工して作成

1ヶ月で約126円です。1日あたりでは4.1円、1時間あたりでは0.52円にすぎません。1回ずつの金額が小さいので気づきにくいのですが、5年では7,558円になります。

同じ5.5合でも、保温の電気代は787機種でこれだけ違う

そろえた条件:どれも最大炊飯容量1.0L(5.5合)

この記事では、この条件が同じ機種どうしだけを比べています。

同じ5.5合という土俵の中だけで、保温にかかる年間の電気代を並べたものが次の図です。

983円 2,200円 ニトリ 983円 山善 2,200円 787機種の分布(100円きざみ)
最大炊飯容量1.0L(5.5合)として登録されている787機種(13社)の、保温にかかる年間の電気代(1日8時間で計算)

出典:「省エネ型製品情報サイト」(経済産業省資源エネルギー庁)(https://seihinjyoho.go.jp/ 2026年8月11日利用)を加工して作成

もっとも少ない機種はニトリ EP2S02 WHの年983円、もっとも多い機種は山善 YJU-E10(B)の年2,200円でした。同じ容量の炊飯器どうしで、年1,217円の開きがあります。

6,083円

保温の電気代が5年でつく差(同じ5.5合の中で、もっとも少ない機種ともっとも多い機種の比較)

ただし、この6,083円は両端どうしを比べた数字です。多くの機種は中央値の付近に集まっているので、実際に迷う2機種の差はこれよりも小さくなります。図で山になっているあたりが、その「よくある水準」です。

同じ5.5合で、保温の少ない機種と多い機種を並べる

そろえた条件:どちらも最大炊飯容量1.0L(5.5合)

この記事では、この条件が同じ機種どうしだけを比べています。

この土俵の中で、保温の電力量がもっとも少ない機種ともっとも多い機種を並べます。炊く回数と保温の時間をそろえて、1年と5年の合計を計算しました。

項目 ニトリ EP2S02 WH 山善 YJU-E10(B)
保温(1時間あたり) 10.86 Wh 24.30 Wh
炊飯(1回あたり) 126.3 Wh 128.5 Wh
保温の電気代(年・1日8時間) 983円 2,200円
炊飯の電気代(年・1日1回) 1,429円 1,454円
合計(年) 2,412円 3,653円
合計(5年) 12,058円 18,266円

出典:「省エネ型製品情報サイト」(経済産業省資源エネルギー庁)(https://seihinjyoho.go.jp/ 2026年8月11日利用)を加工して作成

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保温と炊飯を合わせると、5年で6,207円の差になりました。ニトリの機種は炊飯側の電力量も少なく、両方が効いています。

この2機種は「同じ5.5合の中で保温の数値がもっとも離れている2つ」であって、おすすめの2機種という意味ではありません。多くの機種はこの中間に集まっています。

何時間保温するなら、機種選びが効いてくるか

機種の差が金額として効くかどうかは、保温を何時間使うかで決まります。もっとも少ない機種ともっとも多い機種の差を、保温時間ごとに計算しました。

1日の保温時間 年間の差 5年の差
1時間 152円 760円
2時間 304円 1,521円
4時間 608円 3,041円
8時間 1,217円 6,083円
12時間 1,825円 9,124円

1日1時間しか保温しないなら、機種の差は年152円にとどまります。保温をほとんど使わない人にとっては、保温の数値で機種を選ぶ意味はほぼありません。反対に1日12時間保温するなら年1,825円、5年で9,124円の差になります。

保温の時間を変えると、いくら変わるか

保温は機種だけでなく、使い方でも金額が変わります。中央値の機種(16.7 Wh/時)で、保温する時間を変えて計算すると次のようになります。

1日の保温時間 1年の電気代 5年の合計
2時間 378円 1,890円
4時間 756円 3,779円
8時間 1,512円 7,558円
12時間 2,268円 11,338円

保温を1日8時間から4時間に減らすと、年756円ぶん下がります。機種を選び直すよりも、保温の時間を見直す方が効く場合があります。炊いたぶんを小分けにして冷凍し、保温を短くするという方法もあります。

炊飯そのものにも、機種の差がある

保温ばかり見てきましたが、ごはんを炊く電力量にも機種差があります。同じ5.5合の787機種で、1回あたり123.8Wh から 199.9Wh まで開いていました。1日1回炊く前提で年間に直すと次のとおりです。

炊飯の電力量 1回あたり 1年の電気代(1日1回・31円/kWh)
もっとも少ない機種 123.8 Wh/回 年 1,401円
中央値 161.9 Wh/回 年 1,832円
もっとも多い機種 199.9 Wh/回 年 2,262円

出典:「省エネ型製品情報サイト」(経済産業省資源エネルギー庁)(https://seihinjyoho.go.jp/ 2026年8月11日利用)を加工して作成

炊飯側の開きは年861円で、保温側の年1,217円と比べると小さめです。機種選びで効くのは、炊飯よりも保温の方だと言えます。

予約と待機の電力は、どのくらいか

炊飯器は、炊いていないあいだも電気を使っています。タイマー予約中と、何もしていない待機中の電力量です。中央値で見ると次のようになります。

状態 1時間あたり 1年の電気代(目安)
保温(1日8時間) 16.7 Wh/時 年 1,512円
タイマー予約中 0.80 Wh/時 年 72円(1日8時間予約した場合)
待機中 0.68 Wh/時 年 185円(24時間つないだ場合)

出典:「省エネ型製品情報サイト」(経済産業省資源エネルギー庁)(https://seihinjyoho.go.jp/ 2026年8月11日利用)を加工して作成

待機電力は年185円ほどで、保温や炊飯と比べれば小さな金額です。コンセントを抜いて回るより、保温の時間を見直す方がはるかに効きます。

保温したままと、冷凍して温め直すのは、どちらが安いか

「保温を切って、冷凍してから電子レンジで温め直す方が安い」とよく言われます。電気の量だけで比べてみます。

前提:省エネ型製品情報サイトの電子レンジのデータは年間の消費電力量で、1回温め直したときの電力量は公表されていません。そこでここだけは、600Wで2分温めた場合=20Whという前提を置いて計算します。政府のデータから直接出した数字ではありません。

使い方 電力量 電気代
電子レンジで1回温め直す 20 Wh 0.62円
保温1時間(787機種の中央値) 16.7 Wh 0.52円
保温8時間 134 Wh 4.1円

電子レンジで1回温め直す電力は、保温およそ1.2時間ぶんにあたります。つまり1時間より長く保温するなら、いったん切って温め直す方が電気は少なくて済むという関係になります。

ただし冷凍して保存する場合は、冷凍庫を冷やす電気も別にかかります。また、温め直しの電力は電子レンジの出力と時間で変わります。ここで比べているのは「保温を続ける電気」と「温め直す電気」だけで、味や手間は含めていません。

保温の電気代が少ないのは、どんな炊飯器か

保温の電力量が少ない機種に共通点があるかを見ます。前の節で分かったとおり、省エネ基準達成率が高い区分ほど保温も少なくなっていました。加えて、容量が小さいほど保温の電力も小さくなります。

つまり「必要な容量の中で、省エネ基準達成率の高い機種を選ぶ」のが、保温の電気代を抑える現実的な選び方になります。カタログでは「消費電力量(保温時)」という項目に、この記事で使っている数値がそのまま載っています。

保温の電気代が高くなるのは、どんなときか

ここまでの数字から、保温の電気代が大きくなる条件は3つに整理できます。

  • 長時間の保温:1日12時間なら、8時間の1.5倍(年2,268円)になります
  • 大きい容量:1升の機種は5.5合より保温の電力が大きくなります(次の節)
  • 省エネ基準達成率の低い機種:区分でみると年335円の差がありました

1年の電気代のうち、保温はどれだけを占めるか

ここまでの数字を、1年の電気代としてまとめます。1日1回炊いて8時間保温し、残りの時間はコンセントにつないだまま(待機)という使い方で計算しました。中央値の機種で見ると次のようになります。

内訳 1年の電気代 占める割合
ごはんを炊く 年 1,832円 53%
保温(1日8時間) 年 1,512円 44%
待機(残りの時間) 年 115円 3%
合計 年 3,439円 100%

出典:「省エネ型製品情報サイト」(経済産業省資源エネルギー庁)(https://seihinjyoho.go.jp/ 2026年8月11日利用)を加工して作成

炊飯器の電気代のうち、約44%が保温でした。もし保温をまったく使わず、炊いたらすぐ食べきる・小分けにして冷凍するという使い方にすると、年2,009円まで下がります。使い方を変えるだけで、年1,430円ほど動くということです。

この計算は、保温以外の使い方(炊く回数・つないでおく時間)を固定した目安です。炊く回数が増えれば炊飯側の金額が増え、保温の割合は下がります。ご自身の使い方に近い条件に置きかえて読んでください。

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「省エネ性能が高い機種」を選べば、保温も少ないのか

炊飯器のカタログには省エネ基準達成率という数値が載っています。この数値が高い機種を選べば、保温の電力も少ないのでしょうか。5.5合の787機種を達成率で分けて、保温の中央値を見ました。

省エネ基準達成率 機種数 保温の中央値 年間(1日8時間)
100〜110%未満 570機種 17.2 Wh/時 1,557円
110〜120%未満 175機種 14.8 Wh/時 1,340円
120%以上 39機種 13.5 Wh/時 1,222円

出典:「省エネ型製品情報サイト」(経済産業省資源エネルギー庁)(https://seihinjyoho.go.jp/ 2026年8月11日利用)を加工して作成

達成率が高い区分ほど、保温の電力量も少なくなっていました。もっとも低い区分ともっとも高い区分では、保温の年間の電気代で335円の差です。省エネ基準達成率は、保温の少なさを選ぶ手がかりとしてある程度は使えるということになります。

容量ごとに、炊飯器の保温の電気代はどれだけ違うか

ここまでは5.5合の中だけで比べてきました。参考として、容量ごとの保温の中央値も並べておきます。これは土俵が違うもの同士なので、機種の優劣を比べる表ではありません。「大きい炊飯器は保温にも電気を使う」という傾向を確かめるためのものです。

容量 機種数 保温の中央値 年間(1日8時間)
3合(0.54L) 234機種 12.2 Wh/時 1,104円
5.5合(1.0L) 787機種 16.7 Wh/時 1,512円
1升(1.8L) 398機種 22.1 Wh/時 2,000円

出典:「省エネ型製品情報サイト」(経済産業省資源エネルギー庁)(https://seihinjyoho.go.jp/ 2026年8月11日利用)を加工して作成

容量が大きいほど保温の電力も大きくなっています。ただしこれは当たり前のことで、「3合の方が得」という話ではありません。必要な量が炊けなければ意味がないので、容量は家族の人数で決め、その中で保温の少ない機種を選ぶ、という順番になります。

メーカーごとに傾向はあるか

同じ5.5合の中で、保温時の電力量をメーカー別の中央値で並べました。20機種以上を登録しているメーカーだけを対象にしています。

メーカー 登録機種数 保温の中央値 年間(1日8時間)
東芝 66機種 13.9 Wh/時 1,258円
パナソニック 175機種 14.4 Wh/時 1,303円
アイリスオーヤマ 79機種 15.6 Wh/時 1,412円
日立 33機種 16.5 Wh/時 1,494円
ZOJIRUSHI 66機種 16.7 Wh/時 1,512円
三菱電機 92機種 17.1 Wh/時 1,548円
タイガー魔法瓶 231機種 17.4 Wh/時 1,575円
山善 27機種 18.5 Wh/時 1,675円

出典:「省エネ型製品情報サイト」(経済産業省資源エネルギー庁)(https://seihinjyoho.go.jp/ 2026年8月11日利用)を加工して作成

これはメーカーごとの傾向であって、個別の機種の優劣ではありません。同じメーカーの中にも保温の少ない機種と多い機種の両方があります。実際に選ぶときは、候補にしている機種そのものの数値を見てください。

買うならどこか

下に並べているのは、当サイトが販売ページを確認できている5.5合(最大炊飯容量1.0L)の2機種です。この記事で両端として挙げたニトリ EP2S02 WH・山善 YJU-E10(B)ではありません。保温の電気代は同じ5.5合の中でも年983円から2,200円まで開くので、候補を決めるときは、カタログや省エネ型製品情報サイトの「消費電力量(保温時)」の数値を型番ごとに確かめてください。

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まとめ

5.5合の炊飯器では、保温の電気代は年983円から2,200円まで開いていました。炊飯そのものと比べても8割ほどの大きさがあり、無視できる金額ではありません。

毎日長く保温する使い方なら、保温時の消費電力量が少ない機種を選ぶ意味があります。反対に、炊いたらすぐ小分けにして保温をあまり使わないなら、この差はほとんど効きません。どちらが良いかではなく、ご自身が保温を何時間使うかで決まります。製品を選ぶときは、カタログの「消費電力量(保温時)」の数値を見比べてみてください。

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計算の手順と使っているデータについては計算方法に、データの出どころはデータの出典一覧にまとめています。

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この記事を書いた人

公開されているデータを集めて「買ったあとにかかるお金」を計算しています。

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